★1970年1月から1971年7月まで日本テレビ系列で放送された、愛を中心テーマに据えた人気ドラマ枠「ファミリー劇場」の第10作。題材の斬新さと演出力で、今も語り継がれる異色の青春ドラマ。
★“新劇界のプリンス”と呼ばれ当時熱狂的な人気を誇った松橋登が、テレビドラマで初のレギュラー出演にして主演を務めた話題作。大谷直子との共演で、若者の愛と葛藤を鮮烈に演じている。
★舞台となる鎌倉の海や街並みが1971年当時の空気感を映し出しており、青春の揺らぎとともに映し出される風景は、ノスタルジーと新鮮さを感じさせる。
★山形勲、月丘夢路、地井武男、赤座美代子、桑山正一、三崎千恵子ら多彩なキャスト陣が重厚な人間ドラマを支えている。
★巧みなカメラワークで実現した鮮麗な映像表現と、クラシックを交えた美しい音楽は、本作を格調高い作品へと引き上げている。

大学生の清原武（松橋登）の心には、深い陰りがあった。それは、底知れぬ穴へ引き込まれるような不安に根ざしていた。
なぜか彼は、造園家である父・源次郎（山形勲）から愛されなかった。一方、兄の守（地井武男）は有能な建築家で、武には優しかったが、それでも武は兄に心を開けずにいた。
10年前、孤児として清原家に引き取られて以来、実の姉弟のように育ってきた秋子（大谷直子）が、兄・守と結ばれることになったのは、わずか半年前のこと。秋子にほのかな想いを抱いていた武は、耐え難い絶望と孤独に苛まれる。
そんな折、20年前に家を出たまま、顔すら記憶にない母の姿を写した写真を偶然見つける。そこには、アメリカ人将校に肩を抱かれた母の姿があった。武の胸に、己の魂の秘密に触れるような戦慄が走る―。

初回放送：1971年(昭和46年)3月15日～4月19日／日本テレビ系

<キャスト>
松橋 登、大谷直子、山形 勲、月丘夢路、地井武男、赤座美代子、桑山正一、三崎千恵子、菅原謙次、ジェリー伊藤　ほか
ナレーター：城 達也

<スタッフ>
脚本：成田孝雄
監督：貞永方久
音楽：冬木 透
製作：松竹株式会社

解説書

【DVD仕様】
1971年／日本／カラー／本編約270分／4:3／音声：モノラル／片面２層／第1回～第6回収録(全6回)／2枚組
※仕様は変更となる場合がございます。

（C）松竹