■イタリアから届いた新たな感動作。見知らぬ土地で未来へと進み始める親子を描いた珠玉の作品。
『自転車泥棒』『鉄道員』『ライフ・イズ・ビューティフル』などイタリア人情ドラマの伝統を受け継ぐ感動作。ほんの少しの勇気と愛する心があれば人生は変わっていく。ラストに見えるささやかながらも確かな一歩に思わず眼がしらが熱くなる、心優しき人たちが紡ぐ人間ドラマ。

■イタリアが誇る二大女優が見せる真の女の友情と、美しき新星による思春期の輝き。
平凡な家庭生活から一転、厳しい世界に身をさらすことになる一人の女性にして母親、アンナを深みのある演技で体現するのは、イタリアを代表する女優マルゲリータ・ブイ。 そして、アンナの親友で、自由に生きる独身のカルラを演じるのは、『レインマン』などで世界的に活躍するヴァレリア・ゴリーノ。また13歳の少年ヴァレリオの瑞々しい存在感も本作の大きな魅力だ。美形男子を多く輩出しているイタリアから、また美しき新星が飛び出した。

■美しき街トリノと主題歌にこめられた想い。
一面の落葉が黄金色に輝く公園。石畳の裏通り。アーチ橋の下を流れる河の煌めき。母子で訪れる国立映画博物館…。美しいトリノの街が、この人間ドラマの舞台だ。そしてラストに流れるシャーリー・バッシーの名曲""This Is My Life""が、今を生きる全ての人々を祝福するかのように力強く響く。

魅力的な女優たちと美少年とでこんな美しい映画を作り上げた。幸福な監督です。――山田洋次(映画監督）

人生はなんどでもやり直しが可能であることを暗示してくれる生きる勇気をくれる、ステキな愛の映画だ。――鎌田實（医師・作家）

持つべきものは女友達、確かにそうです。心が交う友達がいるのはどんなに人生を豊かにしてくれるか。この映画を観てますますそう思いました。ステキな映画です。――吉行和子(女優）

大きな世界の片隅に、新たな一歩を踏み出す親子と、彼らを見守る心優しき人たち。
北イタリアの美しき街トリノを舞台に、女の友情と人生の可能性を謳い上げる感動作。
住み慣れた世界を捨て、見知らぬ土地で生きていく親子が、嵐を乗り越え、 確実に未来へと進み始めていくまでを描いた珠玉の人間ドラマ。
自身と息子のために今までの人生をリセットし、必死に基盤を築こうとするアンナ。一方、突然無邪気な子供時代に終止符を打たれてしまった息子は、苛立ちと孤独を抱え居場所を探す。いつだって人生はやり直すことができる。この力強いメッセージを本作に託したのは、家族をテーマとした映画で絶えず社会の弱者に寄り添ってきたイタリアのイヴァーノ・デ・マッテオ監督。厳しい現実に投げ込まれてしまった母子を通して、人生の可能性を指し示す作品を作り上げた。
先が見えなくても、ほんの少しの勇気と人を愛する心があれば、人生は変わっていく。ラストに見えるささやかながらも確かな一歩が感動の涙を誘うことだろう。

夫のＤＶから逃れ、13歳の息子ヴァレリオと共に、ローマから親友が暮らすトリノにやってきたアンナ。トリノ駅に迎えに来たカルラは、傷心のアンナとヴァレリオを笑顔で抱きしめ、自身が住む小さな家の一部屋を明け渡してくれた。落葉が輝く晩秋の街。一刻も早く生活の基盤を築こうと、仕事探しに焦るアンナ。一方、活発なサッカー少年だったヴァレリオは、孤独をかかえて自転車で走り回るだけの日々。そんなある日、夫からアンナの父親を介してヴァレリオ宛てに小包が届く。 息子にとって自分の選択は正しいのだろうかと心乱されたアンナは、その手紙をヴァレリオから隠してしまう。ついにアンナの仕事が決まり、足取り軽く帰宅した彼女を待っていたのは、手紙を読んでしまったヴァレリオの失踪。近所のビストロオーナー、マチューの助けもあり、ヴァレリオを見つけるが、彼の心は硬い鎧をまとったままだった。人々の心に支えられ、人生の再スタートに向けて歩もうとするアンナとヴァレリオに、ある朝、小さな奇跡が訪れる…。

<キャスト>
マルゲリータ・ブイ『母よ、』『ローマの教室で 我らの佳き日々』
ヴァレリア・ゴリーノ『レインマン』『あるいは裏切りという名の犬』『インディアン・ランナー』
アンドレア・ピットリーノ
ブリュノ・トデスキーニ『スパイ・バウンド』『情痴 アヴァンチュール』
カテリーナ・シェルハ

<スタッフ>
監督・脚本：イヴァーノ・デ・マッテオ『幸せのバランス』
製作：マルコ・ポッチオーニ、マルコ・ヴァルサニア
脚本：ヴァレンティーナ・フェルラン『幸せのバランス』
撮影：ドゥチオ・チマッティ
美術：アレッサンドロ・マラッツォ
音楽：フランチェスコ・チェラージ
編集：マルコ・スポレンティーニ『五日物語 3つの王国と3人の女』『ゴモラ』

劇場予告篇

【DVD仕様】2016年／イタリア・フランス／カラー／本編107分＋特典／16：9スコープサイズ／片面1層／音声：オリジナル5.1ch（イタリア語）／字幕：日本語字幕／１枚組

※仕様は変更となる場合がございます。
2017年10月28日～　岩波ホールほか公開