老若男女問わず、アン王女を好きにならない人はいないんじゃないかなというくらい魅力の塊なキャラクターに、私自身観る度に何度も何度も恋に落ちています。王女の品格にはこちらも背筋が伸び、純粋な姿には頬が緩み、ヘアカットのシーンではあまりの可憐さに思わず涙が…。物語の刹那的な美しさも含め、生涯憧れ続ける映画です。

マイコ(女優)

私が初めてオードリーさんとお会いしたのは1971年CM撮影の時、ローマのご自宅でした。以来、彼女が天国に召されるまで20余年、その後もふたりの息子さんと30年親交を温めています。オードリーさんから、それは多くを学びました。一流の仕事人であり、心遣いの行き届いた良識人であり、真に謙虚で、愛情に満ちた女性でした。『ローマの休日』については後日談があります。1982年2度目のCM撮影の打合せ中、アン王女の写真を背景に当時53歳の彼女が語る、という提案に対し、彼女はNo ! と。「いつまでも過去の名声にすがっているように誤解されたくない。あれは23歳の私。若い頃は将来を考え、いつも不安だった。あれから映画の実績を重ね、子育てをし、酸いも甘いも体験しながら齢を重ねた今の私を見ていただきたい。シワは増えたけれど、顔は自分史です」とキッパリ。それから数年後、ユニセフ親善大使としてアジア・アフリカへ赴く頃は、人間愛に裏打ちされた自負に満ちていらっしゃいました。オードリーさんの輝きは王女のように永遠です。

加藤タキ(コーディネーター)

オードリー・ヘプバーンの有名な代表作で、とにかく女の子の憧れが詰まった作品。オードリー・ヘプバーン演じるアン王女がある日ローマの街へと繰り出し普通の女の子のような時間を過ごしそこで出会ったジョーとの関係や結末も私的にはかなり見どころです。ファッションやメイクがとにかく可愛くて、アン王女のお茶目な表情にも釘付けです!オードリー・ヘプバーン演じるアン王女の品の良さやお茶目さ、高貴な雰囲気、話し方全てが理想的すぎてぜひ今の時代の若い方にもみてほしいです。色褪せることのない名作。私もまたスクリーンで何度も見たいです。

堀未央奈(女優)

オードリー・ヘプバーンさんは菩薩である。『ローマの休日』はモノクロ映画だけど、彼女の眩しいばかりの瑞々しさとそのフェロモンで金色に輝く。僕は中学生時代、リバイバル上映で初めて『ローマの休日』を観て大好きになった。それから何十回観返してきたことか。今でも、その淡い恋の結末に涙してしまうのは何も、老いるショックで涙腺が決壊してるわけじゃない。それは『ローマの休日』が本来、人間が理想とする誠実な恋を描いているからである。これは僕からの提案だけど、“最近、ちょっと心が汚れちまったんじゃないか”と、思っておられる方は是非『ローマの休日』を観て、そんな自分を戒めてくださいね。

みうらじゅん(イラストレーターなど)

『ローマの休日』が帰ってくる!オードリー・ヘプバーンに会える!ヘプバーンの吹き替えをしながら気持ちが高ぶっていたことを思い出しています。某国の王室で窮屈な日々を強いられていたアン王女はローマを訪ねた時、自由気ままに振舞います。オートバイで街を走り、髪を切り、魅力満開です!私自身はローマを訪れた時、「真実の口」に行きましたが、世界中から沢山の観光客が集まっていました。新聞記者ジョー・ブラドリーとのラストの場面ではホロリとさせたヘプバーン。世界を虜にしたヘプバーンの『ローマの休日』を早く観たいですね。

池田昌子(声優)

「美しさ」とは「女らしさ」ではなく、自由を手にし、責任を知っている女性のこと。 セリフの遊び心と名シーンの数々、そしてひまわりのようなオードリーの輝き。 いつ見ても色褪せない名作『ローマの休日』と出会って以来、永遠に虜。

伊藤さとり(映画パーソナリティ)

オードリーの可憐さに一目惚れした子どもの頃から今まで、そばに寄り添って心の奥をあたためてくれている一作。タイムマシンに一番近いものは映画館だとずっと思っていて、70年の時を悠々と飛び越えることのできるこの作品は、いつまでも色褪せることがない。あの時代に、“女性の幸せ”を単純な恋の成就で終わらせず、もっと永く続く友情というものを信じて描いた作り手たちにも感動する。時として人は全くの他人に救われることもあるし、その想い出は生涯を超える可能性があるのだと、私ははじめて映画館の席で味わいたい。リビングでも寝室でもなく、タイムマシンの中で。

豊田エリー(女優)

その圧倒的な美しさで、流れゆくこの世の中でも”不朽は未だ存在する”という希望に心躍らせてくれるこの作品を、4Kで観られるなんて!素敵に歳を重ねるためのヒントもたくさん隠れているだけに、すっかり大人になった今こそ観返して綿密に読み解きたい。“美は瞳に表れる。それは心の扉であり、そこに愛が宿るから”というオードリーの愛した詩の一節を想いながら。

白澤貴子(クリエイティブディレクター)